パワハラの件について
芦屋市で最近話題になっていた庁舎内でのパワハラの件について調査結果が8/7に挙がってきました。
↓見づらいですが、PDFのデータにリンクします。
結構ボリュームもあり、文書の中の日付も行ったり来たり色々な問題が絡んだりと難解な部分がありますので時系列を追ってまとめようと思います。
前提としてですが、市は2020年6月に新聞等の報道でパワハラの件が取り上げられるまで、その事実があったことを知らない状態です。
X課 ⇒ パワハラ被害を受けたとされる部署
職員A ⇒ 個別にパワハラ被害を受けたとされる職員
〇2019年2月27日
・X課の時間外勤務が多い
⇒ 産業医の指摘が入り、総務部長がX課職員全員と面談
・総務部長は調査対象職員にX課職員の時間外勤務を減少させる方法の検討を依頼
〇2019年8月9日
・X課の職員8名が「時間外勤務の申請却下に関する申出書」を提出しました
(2月の指摘で「時間外勤務を減らせ」と言われて残業時間を付けさせてもらえてなかったのでしょうか…
ひとまず、提出された申出書はパワハラに関するものではありませんでした)
〇2019年8月13日~
・X課の職員らとヒアリング(2020年5月14日までで22回行った)
・報道されているようなパワハラ内容はヒアリングでも話題に出ていなかった
〇2019年9月6日
・市長がX課の課長級2名と面談
〇2019年10月
・人事異動が行われる⇒X課の課長級職員を異動
・再び、市長が副市長やX課職員も加えて1,2回面談
⇒ 報道にあるような「闘ってほしい」という発言が出た
(発言の真意はちょっと見えないところですが、文脈を見るとパワハラと闘えということではないようです。
残業するくらい大変な仕事だけど頑張ってほしい?というニュアンスでしょうか…?)
・人事異動以降は時間外勤務の申請が却下されたという情報はなかった
⇒ 総務部長は申出書にあった状況は改善されたと考えていた
(実際はずっとサビ残していました、2020年7月以降の詳細な調査でX課の職員らが
実際よりも残業時間を少なく申告しているしていることが判明しました。
ここでもっと苦情処理委員会に挙げるなどの対応をすべきでした……)
〇2020年6月17日
・神戸新聞で「男性職員の文書」が掲載
(パワハラを受けたとされる職員Aが受けた被害をPCのメモ書きで残したもの)
(調査では、X課職員らにこの文書の存在を聞いてみたが誰も知らないようでした)
・芦屋市が庁内でパワハラの疑いがあることを知る
〇2020年7月1日~7月31日
・芦屋市ハラスメント調査委員会を設置
⇒10回、委員会を開催し調査・審議を行う
☆調査結果
調査対象者や客観的な証言を含め、2つの「パワハラがあった」と認定されました。
①2018年以降の職員Aに対するパワハラ(大声で激怒、精神的な攻撃)
②2017年以降のX課職員に対する過大な要求(時間外での過度な業務命令)
新聞報道などでは去年の8月にパワハラの申出書(調査依頼書?)が出されたとか言われていますが、実際確認できたのはサビ残をやめさせてほしいという申出書のようです。
そしてその申出書に対しては22回のヒアリングを行ったということで10か月放置していたわけじゃないんだよ、ということですね。
今回の調査結果と一連の報道を見比べると事実と異なる内容が報道されているように感じます。メディアの持つ力は怖いなと思いました。
ただ、サービス残業を強いられているというなら(それはパワハラでは…?)と考えるなどして、その相談があった時点でもっと色々解決に向けて行動できることはあったのではないかと思います。今回、X課職員はパワハラと明言せずに申出書を出していますが、受け手が背景を感じとって相談に乗るということが大事なのかなと。
ヒアリングもたくさん実施していますが、最終は特に何の対応もしていない感じがします、例えば申出書が受領したなら何らかの回答をすべきでした。(人事課長は申出書を受領する際に「受け取るのではなく一旦預かる」と発言していたようですが、それなら問題が解消したと思われたときに申出書返せばよかったのに…とか考えます)
ともかくパワハラを行ったとされる調査対象職員は懲戒処分となりました。
今回の件を受けて改善すべき点を洗い出し、またパワハラを受けていた職員らへのケアにしっかり努めてもらいたいと思います。
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